覚悟と勇気、そして忍耐

 うぶすなでは、お勧めのフラワーエッセンスをご紹介する際、バッチやパワーオブフラワー、オーストラリアンブッシュといった「お花」のバイブレーションが入っているフラワーエッセンスだけではなく、アンジェリックエッセンスも一緒にとることをお勧めすることが多いです。

 

 フラワーエッセンスには、ネガティブな感情や心の状態を和らげてくれる力があるので、一時的な感情の波が治まります。そうすると、物事を冷静な目で見ることができるようになり、目の前にある問題や現実に落ち着いて向き合えるようになります。今自分がどんな状態で、何が問題なのか、そして具体的に何をしたら良いのか、といった分析がしやすくなります。フラワーエッセンスを飲んだからといって、問題が消えてなくなるというわけではなく、問題に対処しやすくなる、という感じです。感情に支配されている状態では、問題を問題と認識することさえ難しいでしょう。フラワーエッセンスがもたらしてくれるのは、現実に向き合う力と、現実と上手に付き合っていく冷静さといえます。

 

 アンジェリックエッセンスは、フラワーエッセンスよりもバイブレーションが精妙で、人間の魂の領域に作用するといわれています。自分の身に降りかかってくる問題や悩みが、何かいつも似ているな、と感じるのであれば、それは魂のクセのようなものが引き寄せている可能性があります。もう解放されたと思っていたのに、再び似たような人と、似たような状況の下で、似たようなトラブルを抱えている・・そんなパターン化したサイクルから逃れられないような気がする時は、アンジェリックエッセンスを飲むことをお勧めします。自分の身に起こっている出来事の根本原因を、より深いレベルで癒すお手伝いをしてくれます。

 

 ただし、アンジェリックエッセンスを飲んだからといって、ただ何もしないうちに癒されたとか、気づいたら問題が解決していた、というようなことはまずないです(そうだったら楽でしょうけれど・・)。やはりそこにも、自分という存在に向き合う覚悟と、自分の内側を見つめる勇気が必要ですし、本来の自分に属さないものは徹底的に浄化し手放していくバイタリティ―も求められます。アンジェリックエッセンスを飲んでいると、自分の内側が見えやすくなります。明晰さが増し、気づきやすくなります。そして、もう手放したいと望んでいる場合、解放のプロセスをスムーズに導いてくれます。最短距離で導いてくれるようなイメージです。

 ですが、肝心の本人に、「変わりたい」「変わろう」という心構えができていない限り、いくらアンジェリックエッセンスを飲んだ所で、ほとんど変わらないか、表面的な変化が起こるにとどまります。

 

 あくまでエッセンスというのは(フラワーにせよアンジェリックにせよ)、準備ができた人のお手伝いをしてくれるものであって、大元にあるのは、その人の意思と決意なのだなと思います。

 

 人間の意識が変わっていく過程では、現象としても、様々な出来事が起こりやすくなります。そんな時、起こっている出来事に気持ちがゆすぶられたり、急な展開に圧倒されてしまったりと、心が動揺することも増えるでしょう。また、封印していた過去の記憶がパカッと蓋を開けたように出てきたりして、過去に受けた心の傷が再び痛みだすこともあるかもしれません。

 

 どうして今なのだろう、どうして私は今こんなに苦しまなくてはいけないのだろう。見たくないものは見ないまま、やり過ごすことはできないのだろうか。ずっと忘れていることはできないのだろうか。

 

 そんな風に思うかもしれません。辛くて逃げたくなるかもしれません。けれど、一度意識の覚醒が始まると、後にはもう戻れないものです。個人の力ではどうしようもない大きなうねりの中に、今私たちはいます。

 

 じゃあどうしたら楽になれるのだろうかというと、それはもう、「逃げないこと」。これしかありません。自分の元にやってきた大きな流れに逆らうのではなく、受け入れる。自分の内側からあふれ出てくる感情にも抵抗せず、出るがままに任せる。抵抗すれば、ますます大きくなるものです。拒むのではなく受け入れる。今目の前にある問題から目を逸らさずに、落ち着いて向き合う。そして、問題に向き合うと同時に、その問題を引き起こしている自分の内側も見つめてみる。この、内側を見つめる作業をしないうちは、いくら表面的に物事に対処していった所で、似たような問題が繰り返し起こることになります。

 

 現実的な問題に向き合いつつ、自分の内面にある闇や傷にも向き合い、癒し、浄化していく。このプロセスを、ただひたすら、淡々とこなしていく。求められるのは、勇気と忍耐です。

 

 意識の覚醒の途中でつらくなってしまったためか、フワフワした幻想の世界に逃げてしまって戻ってこられなくなっている方達もいますが、それはただの現実逃避といえます。いずれ現実に引き戻される時がやってくることでしょう。覚醒の道は孤独で地道な作業であり、夢見心地の空想世界で遊ぶ類のものではありません。

 

 己に向き合い、己の小ささを知り、謙虚に学ぶ。この姿勢を大切に、脇道にそれないように気を付けていきたいものです。