困ったらリラックス

 私は映画が好きで時間がある時によく観るのですが、いろいろ観ていると、演じている俳優さんには、主に二つのタイプがあるように思います。1つ目は、頭で考えて、緻密な計算をした上で演じるタイプ。もう1つは、頭で考えず、感覚的に演じるタイプ。憑依型と言われる俳優さんがこれです。憑依型のタイプの方は、演じている時に目が変わっていることが多いですが、オーラや、場合によっては体質まで変化することがあるそうです。霊的な世界で自分以外のものとシンクロしている状態、まさに憑依現象そのものです。

 私が大好きな、憑依型タイプのある女優さん(アメリカの方)がいるのですが、その方が以前、何かのインタビューで、難しい役を演じる時にはどのように役に取り組んでいるのですかと聞かれた時、次のように答えていました。

 

「何も考えず、何もしない。ただ、リラックスするのよ」

 

 本番前、緊張していたら、1人静かになれる場所に行って、深呼吸したりしてリラックスすることで、役にスッと入り込むことができるのだそうです。

 

 

 

 リラックスした状態というのは、緊張している状態より、高いバイブレーションの情報が入ってきやすくなります。高い次元の叡智と繋がるのも、こんな時です。

 ノーベル賞クラスの大きな発明をされた方が、決定的なアイディアを思い浮かんだ瞬間のことを聞かれると、似たようなことを述べていることが多く、興味深いです。実験に煮詰まって散歩に出た時にふとヒントがやってきた、お風呂に入ってボーっとしていたらアイディアが浮かんできた、夜布団の中で寝ようとしていたらいきなりひらめきが降りてきた、等々。研究に没頭している時ではなく、むしろ少し研究から離れた時に、アイディアが降りてくることが多いようです。

 夜眠りにつく前と、朝起きてすぐの半覚醒状態の時というのは特に、あちらの世界との繋がりが強くなり、この時に高い次元からの情報がやってくることが多いと言われています。いずれも、緊張していたり、頭のおしゃべりが鳴りやまない状態とは異なる、深いリラックス状態といえます。

 

 何か問題を抱えていたり、物事に煮詰まっている時、一度そこから離れてふっと一息つくことで、自然と解決法に導かれることが多いのは、心と頭がリラックス状態になり、高い次元とのアクセスが可能になるからです。物事は、より高い観点でとらえた時に、解決策が見えてきます。答えがほしかったら、まず自分のバイブレーションを上げるのがお勧めです。一生懸命頭で考えて、うーんうーんと唸って答えを絞り出そうとするより、思い切ってリラックスした方が、バイブレーションが上がるので、実はより簡単に答えを得やすくなります。

 どんな問題にも、必ず解決策はあります。それは、自分が予想したり期待していたやり方とは異なるかもしれません。けれどそもそも、私達が頭で考えることをはるかに凌駕しているのが、宇宙の叡智というものです。人知を超えた導きを信じて、そこに合わせていった方が、よりスムーズに、より楽に、望ましい方向に導かれていきます。