心のお掃除をして、長年の垢が落ちてくると、人間関係もどんどんシンプルになっていきます。さほど気持ちが通じ合っているわけでもないのに腐れ縁のような関係を保っていた人や、本当は縁を切りたいけれど思い切った行動がとれずにぐずぐずと付き合っている人、一緒にいて盛り上がらないんだけれど何かを失うのが怖くてお付き合いを続けている人、など、自分の本当の気持ちに嘘をつきながら付き合っている関係にピリオドが打たれることが増えてきます。
だんだん連絡が疎遠になっていき、気づいたら会うことがなくなってく場合もありますし、何か決定的な出来事が起こることもあります(もしかしたら、こちらの方が多いかもしれません)。それは一見ネガティブな出来事のように思われるかもしれませんが、しばらく経ってからその時のことを眺めてみると、ああいうことがあったから、無理してお付き合いをしていたことに気づけたんだな、とありがたく感じるものです。
心のお荷物が減っていくことで起こりうる、人間関係における大きな変化は、共依存の関係がなくなっていくことです。人はしばしば、自分に欠けている(と思っている)部分を誰か他の人に補ってもらうために、その欠けている部分とうまく共鳴して近づいてくる人と関係を結ぶことがあります。
自分が「足りていない」「できない」「愛されていない」存在であるという思いが減っていき、反対に「私は足りている」「私にはできる」「私は愛されている」と感じることが増えていけば、自分の満ち足りていない部分を誰かに補ってもらう必要がなくなり、そのためだけに引き合っていた他人との関係性が終わることになるのです。
どんな関係性にしろ、誰かと別れる時には結構エネルギーを使いますし、けんか別れなどした暁には、しばらくは後味の悪い思いをするものです。もしかしたら、相手の方に分かれる準備ができていない場合、その人はあらゆる手段を使って、関係性を保とうとしてくるかもしれません。
けれど、波長が合わないもの同士はどうがんばったって合わないのです。これはもう宇宙の法則で逆らえないのですから、あれこれ考えるのはやめて、手放してしまった方がいいです。自然の流れで、ことが進んでいくはずです。相手に悪いとか、自分はひどい人間だなどと思わなくて大丈夫です。そもそも共依存の関係性を続けていくことは、自分だけでなく相手にとっても、成長を妨げる行為なのですから。
身の回りがシンプルになったら、同じ波長のものは引き寄せ合うという法則に従って、自分にとって本当に必要な情報や人だけが引き寄せられるようになっていきます。ある日いきなりそうなるというのではなくて、心のお掃除が進んでいく過程で少しずつ、そうなっていきます。