無条件の赦し

 アンジェリックエッセンスの『Unconditional Forgiveness』(無条件の赦し)。次のようなエネルギーが入っています。

 

「すべてのレベルにおいて完全なる許しをもたらすことを助けてくれます。許すことができないという重荷から私たちを解放してくれます。許すことによって私たちは自由になるのです。この自由とともにさらなる更なるエネルギーがもたらされます。」

(ネイチャーワールド㈱様HPより転載)

 

 ”Unconditional”(無条件の)という単語が入っている所がポイントです。赦しとは本来、条件付きでは起こりえないものなのです。

 あの人が~してくれたら、~と言ってくれたら、~をくれたら、私の望むように変わってくれたら、赦す。これらは無条件の赦しではありません。

 

 

 過去を手放せずにいたり、過去に受けた傷を引きずってそこに縛られ続けている場合、それらに対して「赦せない」という思いがあることが多いです。そして、そこに関わった人や、自分を傷つけた人々をも、やはり赦せていないのです。

 自分を傷つけた人から直接謝罪の言葉がほしいと思っていたり、その人が反省をして、変わってほしいと望んでいたりします。もしくは、自分と同じような苦しみを味わって、私のつらさを身をもって知ってほしい、と考えていることすらあります。

 

 けれど、条件付きで結果を期待している限り、本当の意味で心の平安がやってくることはありません。起こった出来事そっくりそのままを受け入れて、自分の中で消化できさえすれば、相手が変わろうが変わるまいが、謝ろうが謝るまいが、反省しようがするまいが、他人は関係なくなります。全て自分の中の問題です。

 

 自分を傷つけた相手、ひどい仕打ちをした人に対して、どうしても恨みや復讐をしたい気持ちが湧いてくることがあります。謝ってもらわなければ気が済まないと思うこともあります。それは人間としてごく自然な感情かもしれません。

 

 自分がした行為は必ず自分の元に跳ね返ってくるという宇宙の法則がある限り、誰かを傷つける行いをした人は、必ずその行いの報いを受ける日がやってきます。けれど、その報いを与えるのが、”私”である必要はありません。そして、その人が謙虚さを学ぶタイミングも、”今”ではないのかもしれません。

 それを決めるのは、”私”ではないのです。わざわざ私が手を汚すことはありません。

 

 私が傷つき、学び、成長して強くなれたら、もうレッスンは終わっています。相手がどんな状態かなんて関係ありません。微塵も反省していなかったとしても、私が知ったことではありません。そこにとどまっていたら、次へ進むことができません。相手をどうにかしようなんて、余計なエネルギーを使っている時間がもったいないです。恨みも怒りも、自分の波動を下げるだけで何の得にもなりません。

 

 この世で起こっていること、自分の身に起こること、他人の行動、これらを全てコントロールしようとする欲求をまず手放してしまった方が、あれこれと他人に不満の矛先が向かうこともなくなります。赦しとは、手放すこと、そして委ねることでもあります。