人からエネルギーを奪う、エネルギーバンパイアという存在。こう聞くとなんだかおどろおどろしく、邪悪で悪魔的な人間を想像するかもしれません。けれど、小さなものからカウントすれば、実はこうしたことは頻繁に起こっています。
エネルギーバンパイアは、何も100%悪の心に憑りつかれた、穢れた心の持ち主とは限りません。例えば、子を思う愛情が行き過ぎて過保護になったり、心配のあまり行動を制限してその人の自由を奪う、自分の言うことが正しいことであるかのように無理やり説得するといった行為も、相手の意思力を奪う、エネルギー搾取行為になり得ます。身近であればあるほど、共依存関係にも陥りやすいのです。
私のこれまでの経験からいうと、私のエネルギーフィールドが望ましくない形で影響を受けてしまった相手というのは、どの人も皆、どちらかというと良識的なタイプでした。むしろ、人の役に立ちたい、困っている人を助けたいといった、愛情や正義感の強い人が多かったです。だからこそ、最初は私がその志に共感し、「この人から学びたい」という意識が芽生えて尊敬に変わっていったのだろうと思います。
共感と尊敬。そこで留めていれば、エネルギー的に不自然な繋がりを持つまでには至らなかったかもしれません。これは本当に私に責任があることなのですが、私はどちらかというと昔から簡単に人の言うことを信じるタイプでした。そして、前にも書いたように、長い間自分という核がしっかりと定まっていなかったために、一見自分の理想像を体現しているような人をみると、ついつい軸が「私」ではなく、その相手に移ってしまっていたのです。
そして、ここからは相手自身の問題も関わってくることなのですが、誰かからエネルギーを奪う人というのは、皆何かしら内面の問題を抱えています。それは恐れだったり、賞賛への渇望だったり、名誉欲だったり。共通しているのは、劣等感と自己顕示欲のような気がします。結局、その人自身も本当の意味では自分を癒せていないのです。過去のトラウマや、人から傷つけられることへの恐れ、そして自信のなさなどがまだ内面にくすぶっているからこそ、自分を無条件で受け入れ賞賛してくれる人を求め、その人を離さないよう、自分の元に引き留めておくよう、無意識レベルの力が働くのだろうと思います。
そもそも、自分自身の問題が片付いている人ほど、外部からの力には頼らないものです。内なるパワーの強さが備わっているからです。内なるパワーと繋がっている人は、他人からの承認も崇拝も必要ありませんし、地位や名誉、物理的な富にも興味がありません。依存の関係はお互いにとって望ましくないことを知っているので、むしろそのような状況を呼び起こさないようにするでしょう。
エネルギーを奪う、奪われるという関係性は、両者に共通する部分があるから最初に波長が引き合い、そしてお互いがお互いの足りない部分を補い合う関係に発展していきます。
一度瞑想をして、自分のエネルギーフィールドがクリアーになっているかどうか、誰かといびつな関係で繋がっていないかどうか、ぜひチェックしてみてください。