ヨガをするようになってから、「体の声」が聴きやすくなってきたように思います。
ヨガという名前は元々、「軛(くびき)」(馬車でいう馬と荷台を結ぶ横木)の語源からきており、『心と体を繋ぐもの』といった意味合いがあります。その名の通り、ヨガをやっていると、体だけでなく自然と心も落ち着いてくるようになり、何か体と心のパイプが太くなっていくような、そんな感覚があります。本当に心と体は繋がっているのだなあ、と強く感じます。
ヨガをやっていると、自然と体の深層に意識がいくようになります。今日の自分の体調はどうか、とか、体のどの部分が柔らかくて、どこが凝り固まっているのか、とか、内臓の調子はどうかとか、普通に生活していると気づきにくいことに気づきます。また、ただ体を動かすだけではなく、「気」の流れまで意識して行うと、体の中を流れるエネルギーの循環もよくなるようです。
そのような風にしてヨガを続けてきたら、体のちょっとした不調にも、今まで以上に敏感に気づくようになりました。例えば、一昔前だったら、「お腹が痛い」という漠然とした不調があった時、それが具体的にどの臓器(胃、小腸、大腸、etc...)が発している痛みで、何が原因なのか、ということまではなかなかわからず、ただ胃腸薬を飲んでおしまい、ということが多かったです。それが、体の声をよく聴くようになった今では、大体何が原因で、どの臓器が悲鳴を上げているのかが何となくわかるのです。さっき食べた〇〇が原因で腸にウイルスがはびこっているんだなとか、大腸がやや詰まり気味だなとか、胃が荒れている、肝臓が疲れていてるとか、そういったことが自然と感じられます。具体的な不調がわかると、ピンポイントで対処することができるので、治りも早くなります。大体の場合は、ハーブやホメオパシー、食餌療法で治します。
また、ヨガで体を動かしていると、溜めていた感情が湧き出てくることがあります。体を曲げたり伸ばしたり、ねじったりしているうちに、体の中に溜まっていた感情が放出されるようです。大きく呼吸しながらゆっくりとヨガを行うことで、体の隅々がほぐれていき、それと共に、しがみついていた古い感情や想念が浄化されていくのだと思います。心と体は繋がっているので、どちらかがほぐれると、もう片方もほぐれるのです。
最近は、「トラウマ解消ヨガ」といったプログラムもあるようで、トラウマの解放の1つの手段として、ヨガが取り入れられているのが興味深いです。