数秘術における年運数

 宇宙には、全ての現象を司る一定の秩序が存在しているといいます。『フィボナッチ数列』のような黄金律には、そうした秩序が数学的に表れています。宇宙の普遍の秩序を数値化し、人類に及ぼす影響を統計的にまとめたものが、占星術や数秘術といったものだと捉えています。

 「占い」という言葉の響きがどうしても胡散臭いイメージを持たれがちなのですが、本来こうした占術は、宇宙を支配する数学的な秩序を理解した人々が、一定のパターンやサイクルを割り出して、そのデータを未来に活かすツールとして用いてきたものです。


 かくいう私も、自分が実際に数秘術を学ぶまでは、そのような「占い」を信頼していませんでした。けれど、数秘術を学び、それを自分や身近な人々に当てはめて考察してみると、怖いくらいに当たっているので、これは明らかに何かあるという考えに変わっていきました。


 誕生数秘術で最もその人の人生に影響を及ぼすと言われている数字が、「運命数」です。これは、西暦の誕生日の数字を全て足し、二桁になったらそれが一桁になるまで更に足していって導き出された数のことです。

(例:1975年12月6日・・・1+9+7+5+1+2+6=31→3+1=4 運命数は「4」)


 もし、足していった数が「11」「22」「33」のどれかになったら、それ以上は足しません。

(例:1987年6月7日・・・1+9+8+7+6+7=38→3+8=11 運命数は「11」)


 それぞれの運命数は、その数字が持つ独特の波動を帯びており、その人の人生がその影響下に置かれることになります。宇宙全体(天体の位置関係なども含む)の波動が日々特定のパターンで変化しており、その人が生まれたその日の波動が肉体に刻印されるので、数字で表されたその波動が後の人生に大きく関わってくることも理解できます。


 そして、運命数にその年(西暦)の数字を合わせたものを「年運数」と言います。これは、人の人生は大まかに9年のサイクルで一定のパターンを繰り返す、という考え方です。例えば私は運命数が33なので、それに今年2014年の数字を足すと、3+3+2+1+4=13→1+3=4。私の今年の年運数は、「4」ということになります。

 これはどういう数字かというと、大まかにいうと「試練と忍耐」「地道な努力」「基盤を整える」といった数字です。なるほど当たっているなと思います。去年の年運数は「3」でしたが、これは「出会い」「チャレンジ」「遊び心」といった数字です。私にとって去年一年間は、本当に新しい学びがたくさんあった年でした。学生時代に戻ったように、たくさん勉強をした年でした。今年は、去年のような派手さはありませんが、日々コツコツと努力を積み重ねることが大切だなと感じています。

 4年前の年運数は「1」で、これは9年周期の始まりの年です。これもまた怖いくらい当たっています。私の魂の深い学びは、今からちょうど4年前から本格的に始まりました。自分の新たな人生が、その年から始まったような気がします。

 ちなみに来年2015年の年運数は「5」。「変化」「移動」「自由」といった数字です。何か楽しいことが起こる可能性がある年でもあります。この年は非常に流動的で、自分の軸をしっかり保っていないと周囲に流されやすくなる可能性もあるので、しっかり身を引き締めながら過ごすことが肝心です。どんなことが起こるのか、今から楽しみです。

 そして「愛情」「家族や人との絆を深める」「奉仕」「平穏」を表す数字の「6」の年が来て、「内なる自分と向き合う」「精神」「休息」の年「7」、「経済的な充実」「幸運」「願望の実現」の年「8」と続き、9年周期の集大成であり、「それまでの結果が出る」という「9」の年2019年を迎えます。ここで1つの周期が終わるので、この年に何かが切り替わることになります。別れや決別もあるかもしれません。8年間の過ごし方の結果が出るので、良い年になるか悪い年になるかは、それまでの自分次第です。


 運命数や年運数は、あくまで目安として捉え、それに極端に縛られないようにしようとは思っています。けれど、明らかにその年が去年のようにはいかないな、何となく流れが違うなと感じる時は、今年はそういう年なのだなと思えば納得もいきます。無理やり抗おうとするよりも、宇宙の大きな流れに身を任せていた方が、楽に事が進むような気がします。人生の大海原で、大きな波がやって来たらそれに逆らおうとせずに、逆に思い切って身を任せてしまい、その波が連れて行く所に運ばれてしまおうという感覚です。

 もちろん、意思の力で運命を切り拓いていくことも大事ですが、宇宙の普遍の法則の影響下にいる限りは、ある程度はそうした秩序に合わせながら生きていくことも寛容なのかなと考えています。普遍の秩序に抵抗するのではなく、むしろ一定のパターンを上手く利用しつつ、秩序と共存して生きていく、そんな柔軟性を持ちたいです。